緑内障

南東北眼科クリニック医師と看護師

緑内障は何らかの原因で眼球内に流れている房水の流れが妨げられ、眼圧が上昇し視神経が障害されることで発症のリスクが高くなると言われています。周辺の視野から徐々に障害されていくので自覚症状は初期の段階ではほとんどありません。視力検査、眼圧検査、視野検査、隅角検査、OCTなどの画像検査が必要です。

定期的に眼底検査をし、早期発見をすることが大切です。はじめに薬で眼圧をコントロールし、薬でコントロールが不自由な場合にレーザー治療、下記の手術治療となります。

患者さんの症状に合わせて医師の判断で適切な治療を選択しています。

SLT(選択的レーザー線維柱帯形成術)

眼圧を低下させる効果の高いレーザー治療法で、低エネルギーの短パルスを房水の流出経路である線維柱帯に照射します。これにより房水の排出機能が改善し、眼圧を下げます。非常に低出力であるため、眼内構造に損傷を及ぼすことはありません。

選択的レーザー線維柱帯形成術選択的レーザー線維柱帯形成術

毛様体光凝固術

毛様体光凝固とは

レーザー光を毛様体へ照射することにより、房水産生抑制/房水流出を促す治療


レーザー治療の流れ

麻酔をした後にレーザー用のプローブを眼に押し付けて行います。多少の痛みを伴う場合がありますが、10分程で治療は終わります。レーザー直後は暗く感じて見えにくくなることがありますが、普通は数10分程で戻ります。当日は特に安静の必要はなく、日常生活に制限はありません。


虹彩切除術・線維柱体切除術(トラべクレクトミー)

欠点

術後の眼圧の変動に個人差が大きく、術後低眼圧になることが多く、入院期間も長くなります。

線維柱体切開術(ロトミー)


欠点

眼圧下降効果はそれほど高くなく、15~18mmHgに落ち着くことが多いです。手術時に出血するため一時的に眼圧が上がったり、視力障害が起こります。

緑内障フィルトレーションデバイス(アルコンエクスプレス)

インプラント(アルコンエクスプレス)を挿入することで房水を排出しやすくし、眼圧を下げ視神経障害の進行を遅らせます。

iStent W(アイステント ダブル)

iStentは白内障の手術と同時に行う簡易型の緑内障手術です。従来は1個留置でしたが、2個留置できるようになり、手術後の眼圧の下降と緑内障治療用の点眼薬の数を減らせる効果がより期待できます。当院では2020年11月より手術開始となりました。
iStentは緑内障の治療をするために使われる医療機器です。長さは1mmで医療用グレードチタン合金で出来ています。このiStentを眼の中の組織に埋め込むことで、房水と言われる眼圧を調整する液体の排出循環を改善し、眼圧を低下、安定することが期待されます。iStentの手術は切り口が小さいので、術後の回復が早く、合併症もほとんどありません。

マイクロシャント

マイクロシャントという小さなチューブ状のデバイス(医療機器)を眼の中に挿入し、そこから房水を排出させることで眼圧を下げます。


アーメド緑内障手術

既存療法に奏功しない難治性緑内障患者に対し、眼圧下降を目的に房水を眼内から排出するために埋植して使用します。

   


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